メタボ指標改善にアスタキサンチンが実力発揮!
2008年4月に「特定健康診査・特定保健指導」(特定健診制度)が施行・義務化され、それ以降メタボリックシンドロームの予防・改善がまさに“国民運動”として注目されてきました。このため「メタボリックシンドローム予備軍に該当した対象者は,保健指導として食生活の改善や運動不足解消が指示され、生活習慣の改善に努めなければならない」と言われ、現在でもメタボ対策市場は食品分野においても健康素材の開発や商品展開が変わらず熱気を帯びています。サケやエビに含まれる天然の赤い色素成分アスタキサンチンの抗メタボリックシンドローム効果の検証もその1つです。これまでの研究から、アスタキサンチンは血圧やHDL値や血糖値、中性脂肪値を正常な範囲に調整することが確認されています。さらに「第15回国際カロテノイドシンポジウム」では、アスタキサンチンにはHbA1c(ヘモグロビンA1c)とTNF-α(腫瘍壊死因子)を低下させ、アディポネクチンを増加させる作用があることが発表されました。
さまざまな痩身効果を発揮するアスタキサンチン
カロテノイドの一種であるアスタキサンチンには優れた抗酸化作用があり、生体内においてさまざまな生理作用を発揮し、疾患予防に効果があることが確認されています。最近では、脳機能に対する健康効果について注目を集め、脳の認知行動能力を向上させるうれしい可能性や、パーキンソン病症状の改善作用などが期待されています。さらに、メタボリックシンドロームに対する効果も、アスタキサンチンの幅広い生理活性の1つで、特定健診制度の施行に伴ってメタボ対策食品の中心的な素材として、現在ますます脚光を浴びています。メタボリックシンドロームとは、内蔵脂肪型の肥満があり、動脈硬化が起こりやすくなった状態のことを指していますが、診断基準では,おなか周りが女性は90cm以上,男性は85cm以上、またはBMI(体格指数)が25以上で、かつ検査値で高脂血症、高血圧、高血糖のうち2項目以上に該当するとメタボリックシンドロームとされるのです。さらに、おなか周りのサイズにプラスして検査値がどれか1項でも高ければメタボ予備軍と言われています。
内臓脂肪そのものを減らす作用まで備えている
アスタキサンチンには、内臓脂肪そのものを減らす作用もあるのです。アスタキサンチンを摂っていると、同じ高脂肪食を食べた場合でも内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積が抑制されることがマウスを使用した研究で明らかになっています。アスタキサンチンを摂ったマウスは、摂らないマウスに比べて、実に皮下脂肪が約39%、内臓脂肪が約27%蓄積が抑えられたのです! さらに、こうした効果をよりアップさせるには、運動をプラスすることが大切。同じ研究でも、アスタキサンチンを摂っていると運動時のエネルギー源として糖よりも脂肪が使われ、脂肪がよく燃えることがわかりました。アスタキサンチンは運動中の脂肪燃焼の効率を高めるので、より運動効果が高まるのです。しかもハードな運動をしなくても、日常生活レベルの運動で脂肪が燃えやすくなると考えられるとされ、アスタキサンチンの強力な抗酸化力は、動脈硬化の原因にもなるLDL悪玉コレステロールの酸化も抑えるとされています。このように様々な角度から、メタボ改善に働きかけてくれる成分といえそう。また、最近、アスタキサンチンには、体内で様々な炎症成分が作られるのを、その大元で抑制する効果があることもわかってきました。この炎症が続くとそれが生活習慣病や老化の原因にもなるので、炎症を抑えるアスタキサンチンはアンチエイジングにも欠かせない成分ともいえそうです。
参考:食と健康ビジネス・フォーラム 様々なメタボ指標を改善するアスタキサンチン 食と健康ビジネス・フォーラム
参考:日経ヘルスonline 「アスタキサンチン」でメタボを撃退! 日経ヘルスonline