文献・臨床

クリルオイルの摂取は、筋肉細胞におけるエネルギー利用とタンパク質の生成を増やす

クリルオイルの摂取は、筋肉細胞におけるエネルギー利用とタンパク質の生成を増やす

本研究では、ナンキョクオキアミ由来のクリルオイルが、アスタキサンチンを加えた高オレイン酸ひまわり油(プラセボ)と比較して、ヒトの骨格筋細胞のエネルギー代謝や栄養素の利用にどのような違いをもたらすかを調べました。

参加者には7週間にわたり、いずれかの油を摂取してもらい、その前後で骨格筋細胞(筋管)を採取。細胞内での脂肪、糖、アミノ酸の代謝への影響を分析しました。

その結果、クリルオイルを摂取した後の筋肉細胞では、脂肪の一種であるオレイン酸の酸化(エネルギーとして使われる反応)が増え、アミノ酸の一種であるロイシンの蓄積量も増加していました。一方で、糖(グルコース)の代謝には明確な変化はみられませんでした。さらに、オレイン酸の酸化が増えるほど、血液中のLDL(悪玉コレステロール)の変化が小さくなるという、逆の関係も確認されました。

また、培養した筋肉細胞を使った実験では、クリルオイルを24時間加えると、細胞内で糖と脂肪の代謝がともに活発になり、エネルギー源を使う力が高まることがわかりました。

遺伝子レベルの解析(トランスクリプトーム解析)では、糖を分解・生成する「解糖」や「糖新生」、そして代謝やカルシウムの働きに関わる複数の遺伝子で発現量の違いが見つかりました。さらに、たんぱく質レベルの解析(プロテオーム解析)では、クリルオイルを摂取した後の筋肉細胞で、LDL受容体の発現が増えていることが確認されました。

 

これらの結果から、クリルオイルの摂取はヒト骨格筋細胞における脂肪やアミノ酸の利用、そしてたんぱく質合成を促す可能性があることが示されました。

 

「Krill oil supplementation in vivo promotes increased fuel metabolism and protein synthesis in cultured human skeletal muscle cells」

 Nutrition and Metabolism Volume 11 – 2024

Parmeshwar B Katar 1、Andrea Dalmao-Fernandez  1、Abel M Mengeste 1、Farnaz Navabakbar 1、Håvard Hamarsland 2、Stian Ellefsen 2、Rolf Berge 3、 Hege G. Bakke 1、Tuula Anneli Nyman 4,5、Eili Tranheim Kase 1、Arild C Rustan 1、G Hege Thoresen 1

1.オスロ大学薬学部、薬理学・薬学バイオサイエンス部門、ノルウェー

2.リレハンメル大学健康・運動生理学部門、ノルウェー

3.ベルゲン大学、ノルウェー

4.オスロ大学免疫学部、ノルウェー

5.オスロ大学病院、ノルウェー

この抄録は自動翻訳によるものです。

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