クリルオイルは肌の潤いと弾力性を改善する

オメガ3脂肪酸とリン脂質は、それぞれ肌のバリア機能に対して優れた効果をもたらしていますが、クリルオイルは、リン脂質結合型のオメガ3脂肪酸を含んでいるため、肌の健康をサポートする効果をより高めてくれる可能性があります。
そこで、健康な成人の経皮水分蒸散量に対するクリルオイルの影響を用量別に調査しました。
試験1では、51人の参加者に1日1gのクリルオイルまたはプラセボを、試験2では、50人の参加者に1日2gのクリルオイルまたはプラセボをそれぞれ12週間摂取してもらう、無作為化二重盲検プラセボ対照パイロット試験を実施ました。その結果、両方の試験において、クリルオイル摂取群はプラセボよりもオメガ3指数が有意に増加しました。
さらに、両試験のクリルオイル摂取群は、プラセボと比較して、経皮水分蒸散量が有意に減少し、肌の潤いと弾力性が増加しました。両試験において、オメガ3指数の変化と経皮水分蒸散量、肌の潤い、弾力性の変化の間には有意な直線関係がありました。
これらのことから、この2つの研究結果は、クリルオイルが肌の水分保持能力を向上させ、肌の潤いと弾力性を改善する可能性を示唆しており、クリルオイル摂取は肌のバリア機能と全体的な皮膚の健康を改善したいと望む人々に役立つ、有利な手段であるといえます。
「Krill oil supplementation improves transepidermal water loss, hydration and elasticity of the skin in healthy adults: Results from two randomized, double-blind, placebo-controlled, dose-finding pilot studies」
Journal of Cosmetic Dermatology. 2024 Aug 21.
Katina Handeland 1、Mike Wakeman 2、Lena Burri 1
1.アーケルバイオマリン、ノルウェー
2.サンダーランド大学健康福祉学部、イギリス