関節炎のつらい痛みを生活習慣で軽減するためのメソッド
ご存じのとおり、関節炎というのはその名のとおり関節の炎症のことを言います。関節は骨格に対し、クッションとして柔軟性や安定性を提供して支えや保護となり、全身や手足の動きを可能にします。変形性関節症は、もっとも多いタイプの関節炎のひとつですが、日本では、関節炎の痛みに1000万人以上が悩んでいます。関節と関節の間のクッションとなっている強靭な組織である軟骨が壊れることから始まり、やがては周囲の骨を変形させてしまいます。変形性関節症の初期段階は、軟骨の表面が膨らんで、小さな裂け目がいくつもでき、関節の正常な機能が妨げられること。また、同時に関節を包んでいる滑膜に炎症が起きることもあります。滑膜とは、液体で満たされている袋で、ここから関節に栄養素や酸素を提供しています。軟骨が弾力を失うにつれ、繰り返される体の動きによってさらにダメージを受けて、ひどい痛みや腫れになることがあります。症状が進むと、骨と骨の間の関節部分にある軟骨のクッションが完全に失われ、関節が動きにくくなる場合があります。ただし、幸運なことに、変形性関節症は全身に広がることはなく、摩耗した関節部分だけで、通常は膝、臀部、背骨、手足が起こりやすい部位です。
関節炎の症状を和らげる生活習慣にチェンジ
●体重を落とすことを考える
弱っている関節部分に負荷をかけない程度であれば、運動は有益です。周辺の筋肉を強化することで、関節を支え、守ることに繋がります。さらに運動は、関節の可動性を向上したり、維持する助けとなって、体重をさらに速やかに落とすことができるような身体になります。関節炎の患者にとってもっとも安全な運動とは、水泳、自転車、軽いウェイト・トレーニングなどです。また、痛みを緩和するために食生活を変えることもオススメです。イワシ、サバ、アジなどの青魚等オメガ3脂肪酸が多く含まれている食物に加え、ショウガやウコンを摂ると、炎症を軽減して、痛みを和らげることができると言われています。また、多くの野菜やフルーツ、サケに多く含まれている抗酸化物質は、炎症による組織の損傷を減らす助けとなってくれます。
●油が豊富に含まれた魚を食べる
たとえば、アラスカ産の天然のサケからは、抗炎症作用があるオメガ3脂肪酸を多く得ることができますが、他にオススメは、サバやニシンなど寒流で捕れた魚たちです。また、挽きたての亜麻の実、オメガ3を強化した卵、クルミ等も有益です。さらに、クリルキング等のサプリメントを活用しましょう。
●炎症を促進してしまう脂肪を制限する
多価不飽和脂肪酸を含む植物オイル(ベニバナ油やコーン油など)、多くのマーガリンやスナック菓子、インスタント食品、植物性ショートニングなどに含まれる部分水素添加油などは関節リウマチの炎症を促進させます。
●全般的に加工・精製食品を避ける
オーガニックの野菜やフルーツは、抗酸化作用のあるビタミンを含みます。毎日たっぷり食べるようにしましょう。
●食生活にショウガをプラス
健康食品店で売っているカプセル入りの粉末やアルコールに浸したショウガエキスは、定期的に摂取すると抗炎症効果に繋がります。さらに乾燥したショウガの方が、生のものよりも抗炎症効果が高いとされています。
●ウコンを食事に採り入れる
黄色のスパイス、ウコンはカレーやマスタードの着色に使われますが、抗炎症作用で知られています。クルクミンといわれるウコンの活性成分は、健康食品店でエキス丸ごとのサプリメントとしても入手可能です。
参考:ソトコト 関節炎の患者は、日本に、約1000万人もいます。 ソトコト