毛並みだけじゃない?免疫や腸内環境にも注目のクリルオイル
オキアミ由来の「クリルオイル」に注目が集まる理由
クリルオイルは、南極に生息するオキアミから抽出される油で、オメガ3脂肪酸や赤い色素成分であるアスタキサンチンを含んでいます。近年では人向けの健康食品だけでなく、ペット向けサプリメントの原料としても注目されています。
今回ご紹介する研究では、クリルオイルが犬の健康にどのような影響を与えるのかを調べるため、クリルオイルを0.5%配合したスナックを8週間にわたって犬に与えました。
抗酸化力と免疫機能にうれしい変化
研究では、クリルオイルを摂取した犬の体内で、活性酸素から細胞を守る抗酸化酵素の働きが高まることが確認されました。
また、免疫機能に関わるIgG(免疫グロブリンG)が増加し、炎症に関わる複数の指標は低下していました。
私たちや犬の体は、加齢やストレスなどによって酸化や炎症の影響を受けます。今回の結果は、クリルオイルが体内環境の維持に関わる可能性を示すものといえそうです。
毛並みや被毛の質にも変化が
飼い主さんにとって気になるのが、被毛への影響です。
研究では、クリルオイルを摂取した犬の方が、毛並みの評価で良好なスコアを獲得した割合が高くなりました。
さらに、新しく生えてきた被毛のキューティクル(毛の表面を覆う組織)の状態にも変化がみられました。
加えて、被毛を構成するアミノ酸の総量や、毛の主成分であるケラチンの生成に関わるメチオニンも増加しており、被毛の健康状態に良い影響を与えた可能性が示されています。
腸内環境にも影響する可能性
近年は「腸内環境」が健康維持に重要な役割を果たすことが知られています。
本研究では、クリルオイルを摂取した犬で腸内細菌叢(腸内フローラ)の構成に変化がみられました。
特に、ビフィズス菌をはじめとする複数の細菌の割合が増加しており、クリルオイルが腸内細菌叢に影響を与える可能性が示されています。
被毛だけでなく体全体の健康に注目
今回の研究では、クリルオイルの摂取によって、
- 抗酸化指標
- 免疫指標
- 被毛の状態
- 腸内細菌叢
にさまざまな変化が確認されました。
被毛の美しさはもちろん、体内環境や腸内環境との関わりも示されており、クリルオイルは犬の健康を多方面から支える成分として今後さらに研究が期待されています。
この記事はリンク先の文献を元に作成しています。
「Effects of supplementation with krill oil on blood parameters, hair quality, and fecal microbiota in male beagle dogs」

