クリルオイルと緑イ貝の組合せは犬の変形性股関節症を改善する
前向き・ブロックランダム化・二重盲検・プラセボ対照試験により、変形性股関節症関連の症状がある101頭の犬を、4つのグループに分け、市販のサプリメントに関する有効性を調査した。
グループの詳細は緑イ貝+クリルオイル(Antinol® Rapid、EAB-277)、コノテガシワエキス(4CYTE™ Epiitalis® Forte)、非ステロイド性抗炎症薬(メロキシカム)、プラセボ(ヒマワリ油)の4つ。
投与してから6週間後、緑イ貝+クリルオイル群および非ステロイド性抗炎症薬群における肢の踏ん張る力(どれだけ体重がかけられるか)(PVF)は投与前と比べてプラセボ群およびコノテガシワエキス群の変化よりも有意に大きく、プラセボ群とコノテガシワエキス群に差はなかった。
また、関節の状態や痛みの少なさの評価(OAS)スコア全体では群間に有意差があり、最もスコアが低かった(障害が最も少なかった)のは、緑イ貝+クリルオイル群と非ステロイド性抗炎症薬群、次いでコノテガシワエキス群、プラセボ群の順であった。
本試験の結果から、非ステロイド性抗炎症薬と緑イ貝+クリルオイルは、プラセボと比較して、犬の変形性股関節症において有意な効果を示したことが確認された。
「Evaluation of the comparative efficacy of green lipped mussel plus krill oil extracts (EAB-277), Biota orientalis extracts or NSAIDs for the treatment of dogs with osteoarthritis associated pain: a blinded, placebo-controlled study」
Frontiers in Veterinary Science. 2024 Oct 10:11
Naruepon Kampa 1、Duangdaun Kaenkangploo 1、Supranee Jitpean 1、Thanikul Srithunyarat 1、Suvaluk Seesupa 1、Somphong Hoisang 2、Karn Yongvanit 2、Phanthit Kamlangchai 2、Pongsatorn Tuchpramuk 3、B Duncan X Lascelles 4.5.6
1.コンケン大学獣医学部外科学教室、タイ
2.コンケン大学獣医学部獣医教育病院、タイ
3.マハサラカム大学獣医学部、タイ
4.ノースカロライナ州立大学獣医学部臨床科学科比較疼痛研究教育センター、アメリカ
5.デューク大学麻酔科トランスレーショナルペイン研究センター、アメリカ
6.サーストン関節炎センター、アメリカ

