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魚油とクリルオイルはうつ症状をやわらげる? ― 気分と血液データから見た研究結果 ―

魚油とクリルオイルはうつ症状をやわらげる? ― 気分と血液データから見た研究結果 ―

魚油とクリルオイルは、うつ症状にどう影響する?

この研究は、うつ病(大うつ病性障害)と診断された人に対して、クリルオイルと魚油がどのような影響を与えるのかを調べたものです。

注目されたのは、気分の症状だけではありません。血糖値やコレステロールといった、体の代謝状態にも変化があるのかどうかが比較されました。

8週間続けて摂取してみると・・・

クリルオイル(EPA+DHA 520mg)、魚油(EPA+DHA 600mg)、またはプラセボ(大豆油)のいずれかを、8週間毎日摂取しました。

うつ症状は「ハミルトンうつ評価尺度(HDRS)」などを用いて、開始前、4週間後、8週間後に評価。また、血液検査で血糖値、HbA1c、コレステロール、中性脂肪なども測定しました。

最終的に50人が研究を完了しました。

うつ症状の改善がみられた

8週間後、クリルオイル群と魚油群では、プラセボ群と比べてうつ症状が有意に改善しました。
気分の落ち込みに関する数値が明らかに低下し、不安やストレスのスコアも改善がみられました。

血液データにも変化

体のデータでは、クリルオイルと魚油の摂取によって、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が増える傾向が確認されました。特にHDLについては、プラセボと比べてはっきりとした差がみられました。
また、クリルオイルを摂取した人では、HbA1c(過去1~2か月間の平均的な血糖状態)や中性脂肪が低下する変化も確認されました。

どちらも補助的な選択肢に

研究の結果、クリルオイルも魚油も、うつ病治療を補助する方法として役立つ可能性が示されました。ただし、クリルオイルと魚油の間に、明確な優劣は認められませんでした。どちらも一定の効果が期待できるものの、どちらがより優れているとまでは言えない、という結論です。

このように、オメガ3脂肪酸を含む油の摂取が、気分の状態だけでなく、血糖や脂質といった代謝指標にも影響を与える可能性が示された研究といえます。

この記事はリンク先の文献を元に作成しています。
The effect of fish oil versus krill oil intervention on clinical symptoms and cardiometabolic risk factors in patients with major depressive disorder: A randomized placebo-controlled double-blind trial」

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